3連単の発売制限はすべきでない
月末に行われる競輪討論会で「3連単の発売制限」がテーマになるという。また、現在やっている賭式に関するアンケートで「3連単の発売レースを少なくする」ことに関する設問がある。
JKAは3連単を売らないレースを作る施策を考慮しているようだ。私にはこれが愚かな行為に思えてならない。実現すれば多くのファンを失望させ売上げは確実に落ちるであろう。賭け式別の売上げシェアが70%を占める断トツの人気の3連単をわざわざ止める理由は何なのか。
「3連単は当たらない」
3連単に対する不満としてよく挙げられるのだが、よく分からない意見だ。そう思うのなら2車単でも枠複でも他の当たりやすい賭け式を買えば良い。3連単に多くの金が流れて2車単の売上げが小さくなり、自分の投票でオッズを下げることになるので大きな勝負ができない、という人には3連単で3着を適当に流して買うことをお薦めする。もっともこれは当り前のことなので多くの人がすでに行っていることであり、そもそも大きな勝負をする人は優秀であるから3連単の利点を理解して喜んで3連単を買っているだろう。
「高額の配当が出ると客の資金の回転率が悪くなって売上げが落ちる」
高配当を当てて大きく儲けた人がそのまま帰ってしまい場から大金が消えて全体の売上げが伸びないということで、理屈としてはあり得る。ただこの効果が実際どの程度あるかは疑問を感じる。
3連単では数百倍以上の高配当がしばしば出るが、1人が買う目の点数も多いので、ある人がそのレースに賭けた金額に対する配当倍率としてはそれ程高くならない。的中票は少なくても多くの的中者に分散しているということだ。また、大勝ちした人がその日は帰ってしまったとしても、その後しばらくはその人の買いは以前より太く頻繁になるだろう。すなわち時間的に資金の回転の悪さは緩和される。
この説は実証がない限りそれ程信用できないと思う。
「3連単のせいで売上げが落ちた」
3連単が売れる理由で3連単が好まれる理由を分析した。3連単は一攫千金の夢と儲けるチャンスの両方の可能性を、他の賭け式より大きくもたらす。主催者は魅力的な商品を従来と同じ値段(控除率)で提供したのだから、売上げは上がる方向に寄与したと考えている。
しかし、3連単の導入が売上げに悪い影響を与えたとする意見を多く目にする。それらは根拠を示していなかったり、分析が明らかに不十分だったりする。圧倒的な売上げシェアを得て客に支持されている賭け式が悪いと言うなら、相当明確な理由があるはずであるにもかかわらず。
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実際に3連単の発売レースが制限される可能性は小さいと思う。どういう過程を経ても最終的にはリスクが大き過ぎると判断されるだろうから。ただ、アンケートなどが行われている現時点で私の意見を述べておく。
2009年の落車、失格
2008年の落車、失格 - 競輪雑考で示したデータに2009年分を加えて以下に示す。元データの詳細は落車、失格の発生頻度の時間的推移 - 競輪雑考を参照されたい。
年度 | レース数 | 落車人数 | 落車レース数 | 失格レース数 | 落車率(%) | 失格率(%) |
---|---|---|---|---|---|---|
1988 | 39549 | 5903 | 3112 | 2085 | 7.87 | 5.27 |
1989 | 39931 | 6233 | 3223 | 1615 | 8.07 | 4.04 |
1990 | 39720 | 5599 | 2944 | 1593 | 7.41 | 4.01 |
1991 | 40039 | 4777 | 2535 | 1723 | 6.33 | 4.30 |
1992 | 39915 | 4534 | 2397 | 1805 | 6.01 | 4.52 |
1993 | 40249 | 4407 | 2317 | 1815 | 5.76 | 4.51 |
1994 | 39722 | 4267 | 2322 | 1945 | 5.85 | 4.90 |
1995 | 39837 | 2871 | 1533 | 1469 | 3.85 | 3.69 |
1996 | 39791 | 3198 | 1722 | 1563 | 4.33 | 3.93 |
1997 | 39633 | 3371 | 1763 | 1502 | 4.45 | 3.79 |
1998 | 39549 | 3527 | 1857 | 1568 | 4.70 | 3.96 |
1999 | 38554 | 3778 | 1975 | 1601 | 5.12 | 4.15 |
2000 | 38158 | 4096 | 2142 | 1631 | 5.61 | 4.27 |
2001 | - | - | - | - | - | - |
2002 | 35663 | 4272 | 2301 | 1670 | 6.45 | 4.68 |
2003 | 35599 | 4428 | 2371 | 1722 | 6.66 | 4.84 |
2004 | 35567 | 4024 | 2196 | 1791 | 6.17 | 5.04 |
2005 | 34772 | 3985 | 2176 | 1562 | 6.26 | 4.49 |
2006 | 32153 | 4115 | 2199 | 1473 | 6.84 | 4.58 |
2007 | 32729 | 3920 | 2129 | 1403 | 6.50 | 4.29 |
2008 | 32994 | 3954 | 2116 | 1350 | 6.41 | 4.09 |
2009 | 32404 | 3764 | 2072 | 1263 | 6.39 | 3.90 |
落車率、失格率の推移をプロットすると以下になる。赤線が落車率で緑線が失格率である。
落車率は2008年とほとんど同じで、2002年からの横ばい傾向が続いている。失格率は2009年も下がり、2004年を頂点とした減少傾向がはっきりした。
考察
失格するのは落車、車体故障を引き起こした場合が大半であるので*1、単純には失格が減ると落車も減ると考えられる。しかし実際は落車は変化がない。失格者のいないレースでの落車はいわゆる相互接触によるとされる場合がほとんどである。なぜ相互接触による落車が増えたのだろうか。
まず、失格が減った理由だが、過度な故意接触プレイが減少したんじゃないかと思う。無茶な競りや捲ってくる車に後輪をぶつけるようなブロックは見る機会が減ったような気がする(あくまで気がするだけだが)。落車させたら明らかに失格になるような過激なことをする選手が少なくなっていったと考えられる。
相互接触で落ちる場合、不可抗力で偶然に落車が発生するのは稀で、どちらも軽度の違反行為をしていることが多い。落ちた方も悪いことをしているので落とした方を失格にするのはやり過ぎだというような状況である。相互接触による落車の増加は軽度の故意接触プレイが増えたためと考えることができる。
以上より、故意接触プレイにおいて過度なものが減って軽度なものが増えていると考えると落車、失格率の推移が説明できる。もちろん実証したわけではないので正しいかどうかは不明であるが。またこの傾向は近年の選手賞金の平均取得額の減少と整合的である。失格のリスクをおかしても高い賞金を狙っていた強い選手は、賞金が下がったためそのリスクを取るのを控えるようになった。高い賞金が望めない比較的弱い選手は安定を志向して失格落車のリスクは避けてきたが、賞金が下がったことで多少リスクを取ってでも良い成績を狙うようになった、と考えることができる。
*1:落車が絡まない失格の主なものは内側追い抜きで失格全体の2割弱を占める。近年、内抜きだけが特に減っているということはない。
競輪CM
新しい競輪のテレビCMを見た。有名タレントを起用して客の視点から競輪を語るよくあるパタンである。これの宣伝の効果がどれほどあるかは判断できないが、個人的にはあまりおもしろいとは思えない。私は前から作ってほしいと思っているCM映像があってそれを以下に書いてみる。
映像の素材は実際のレースや競輪場の様子のみで、2、3秒、あるいはもっと短いカットを数多くたたみかけるように連続で流しスピード感のあるBGMを使う。アメリカのプロスポーツのプロモーションビデオでよくあるやつである。良い例があったので下に示す。
こういうのの競輪版を見てみたい。各カットはレースの見せ場で、捲っていく場面、競り、4コーナから直線の攻防、ハンドル投げなどを中心に構成する。静かに周回するカットも対称的でよい。競輪場の様子では、鐘を打つ打鐘員、観客席、勝ってヘルメットを投げる選手なんかのシーンを入れる。また、着順掲示板とか新聞に見入る客なんかもちらっと入れてギャンブルであることをさりげなくアピールしておく。
このような映像を製作するポイントは素材となる映像だ。今やってる競輪中継の映像だけでは全くだめである。選手を近くから様々なアングルで撮る必要があり、しかも見せ場を逃してはいけないので撮影はむずかしくて長期に渡るかもしれない。
このCMの狙いは、見た人に競輪のレースをかっこいい、迫力がある、美しいと思わせることだ。知らない人に30秒そこらで競輪の魅力を説明するなんて無理だから、とにかく見た目の印象をよくしてもらう戦略だ。私は有力だと思うのだがどうだろう。
Kドリームス、K-5のオッズの分析
signal-rightさんのブログ記事で、Kドリームスの投票で上位5組の人気の組み合わせとオッズが競輪TOWNで分かることを知った。そこでこのオッズをちょっと分析してみた。
回収率の期待値
対象は立川記念3、4日目の2つの発売のみである。まずは予想方式の重勝式の結果分析 - 競輪雑考でやったのと同じ方法で理想的な状況での全体の期待回収率を算出すると以下になる。
# K-5 場所 初日日付 日 投票数 直前のCO(票) | 期待回収率 立川 2010-0104 3 169525 40296.00 | 0.941 立川 4 29709 0.00 | 0.603
この回収率の期待値の求め方は予想方式の重勝式(2) - 競輪雑考で書いた。投票者全てが全ての目の出る確率を知っていて儲けるために合理的に投票すると仮定し(だからどの目を買っても期待値は同じになる)、さらにある目の出る確率を実際の3連単の投票分布から推定している。
控除率が25%であることを考えると、3日目の期待回収率は0.94と非常に高い。これは前回までのキャリーオーバー(CO)があったためである。4日目が0.60と低いのは3日目に的中があってCOが無くなってしまったからだ。
上位人気の目の回収率の期待値
ある目の的中確率を上と同じように3連単の投票分布から推定して、それを直前のオッズと掛け合わすとその目の回収率の期待値が得られる。やってみると以下になる。
日 人気 直前オッズ(r) 推定的中確率(p) 期待回収率(r*p) 3 1 136.9 0.00672 0.920 2 140.6 0.00824 1.159 3 145.2 0.00911 1.323 4 150.8 0.00743 1.120 5 173.5 0.00335 0.581 的中 295.3 0.00244 0.722 4 1 81.2 0.00581 0.472 2 87.8 0.00479 0.420 3 88.9 0.00480 0.426 4 136.1 0.00347 0.472 5 143.4 0.00317 0.455 的中 204.4 0.00261 0.534
人気目の他に的中した目も当然(確定)オッズが分かるので加えている。
推定した的中確率は本当はどうか分からないから、ここで得られる期待回収率ももちろん真の値ではない。でも推定としてはまずまずだろう。
3日目は全体の期待回収率0.94と比べても期待回収率が全体に高い。ただ、5番人気と的中目が低くなっている。それに対して、4日目は0.60に比べてどの目も回収率が明らかに低い。
私は4日目の結果は理解できるのだが、3日目は非常に意外だった。K-5は通常の賭け式に比べて的中率が非常に低いのでまず当てることを目標にして人気の目は取り敢えず押さえておく、と考える人が多くいると思ったからだ。そうすると人気目が過剰に買われオッズが下がって期待回収率が下がることになる。
COの有無、総投票数、1番人気のオッズなどの影響があり、目の数が多いことの不安定さも大きいと思うが、3日目の2-4番人気の回収率の高さはやはり不思議である。多くの発売を分析したらどうなるか興味のあるところである。
並びの表記法
前回、並び予想のネットでの公開が広がっていることを書いたが、今回はこの並びをどう表記すべきかを考える。並びの表記法ははっきりと決まった規格のようなものはなくて、各予想者が勝手にやっているようだ。それで大体問題無いのだが、私はときどき不満を感じることがある。その点を述べて私が良いと思う表記法を提案したい。
ラインの切れ目を明確に
単純には下のように並びが表記される。
17 326 859 4
数字は車番で、空白がラインの切れ目を表す。予想者によっては自力型の選手を区別できるように下のように表す。
17 326 859 4
ここでは自力型選手を赤字にしている。他にはまるで囲んだ数字にしている場合が多い。このように自力型を明示した表記でときどきラインの切れ目を示さないで下のように書いている場合がある。
173268594
自力選手がラインの先頭であることが多いので、ラインの切れ目を省略しているわけだ。しかし、この表記には問題がある。例えば次のような場合、
173268594
自力型の3と2が並んでいるが、3が単騎で26と別線なのか、326と並んで2が二段駆けを狙っているのか区別がつかない。また、捌きを狙う追い込み選手がラインの先頭であることを表現できない問題もある。
したがって、ラインの切れ目は空白をはさむなどして明示すべきだ。これは基本的なことのようだが、専門紙でこの欠点のある表記を取っているものが案外ある。他に書いてあるレース解説や各選手のコメントを見ればラインの構成は分かるようになっていることがほとんどなのだが、一目で分からないのはやはり問題ありだ。
弱い結合
17 32658 94
上で、3を先頭に長い5車のラインがある。これが結束の堅いラインであるのか、それとも目標のないライン58がとりあえず初手だけ326を追走しているだけなのか区別がつかない。後者の場合、6と5は通常より弱く結合していると言える。弱く結合しているのを「*」を使って表し、
17 326*58 94
などとすると良い。
目標のない追い込み選手が他地域のラインの後ろから組み立てることはよくある。これは1つのラインとは違うがかと言って完全に別個のラインとも言えない。それを弱い結合として表現するのが無理がないと思う。
競り
3の後位を2と5で競る場合、2次元的に
58 17 326 94
と書いたり、並走を「()」で表して
17 3(25)(68) 94
と書いたりする。これで競りが情報として表現されているわけだが、私にはあまり美しい表現とは思えない。2次元的に書くのはテキストの表現として冗長で曖昧さが生じる恐れがあるし、括弧で並走を表すのは一目でライン構成が分かりにくい。
そこで、ラインの構成と競りの情報を分離した表記方式を提案したい。上の例は以下になる。
17 326 58 94 # 3<5
「#」以下が競りの情報で「3<5」は3の後位を5が競りにいくことを示している。また、
17 326 58 94 # 3<59
は、3の後位を5と9が競りにいって2、5、9の3車の競りを表す。また、競りの目標は省略することができて、
17 326 58 94 # <5
と書けば、5が直前のライン(=326)の先頭(=3)の後位に競りにいくことを示す。これにより、ほとんどの競りは「# <5」のような非常に短い情報を付加するだけで表すことができる。また、複数箇所の競りは、
17 32 658 94 # <3, 5<9
と「,」で続けて表す。上では3が1の後位で7と競り、9が5の後位で8と競ることを示す。
まとめ
- ラインの切れ目は空白で表す
- ライン構成が分かれば選手の脚質は並び情報にはいらない
- 弱い結合を「*」で表す
- 競りは付加情報で表す
- ライン構成と競りの情報は分離すると分かりやすい
以上のようなフォーマットで並び情報が公開されたら非常にうれしい。私の予想にとって十分な情報で、かつ曖昧さがない。
ネット上の競輪の無料並び予想
インターネットで並びを含む予想を無料で公開している競輪場が多くなっている。私が把握しているのは34場で全体の34/47=72%にもなる。公開を確認していない競輪場は以下の13場である。もし、この中で公開された並び情報があることを知っている人がいたらコメントしていただけるとうれしい。
12# 青森
28# 立川 (see comment)
36# 小田原
61# 玉野、62# 広島、63# 防府
71# 高松、72# 観音寺、73# 小松島、74# 高知
84# 武雄、85# 佐世保、87# 熊本
情報には基本的に競輪場の公式サイト上のリンクからアクセスできる。直接のリンクは無料ホームページ作成は【無料HPふりーぺ】にあるリンク集がよくまとまっている。なお、奈良はチャリロトのサイトで後半7レースのみで、函館はwebよりメルマガの方が情報が出るのが早い。高知は選手紹介の並びなら公開している。
これだけ公開する競輪場が増えたのはネット/電話投票を意識してだと思う。客の立場からすると手放しで歓迎するところである。また情報のソースを提供する専門紙、スポーツ紙にとっても本紙が売れなくなるというデメリットは小さいのかもしれない。
追記 2010/11/08
並び予想を出してないのは7場になった。また、並び予想があるページにアクセスするには、KEIRIN.JPストリームの画面右下に表示されるリンクが便利だ。一部の場は画面左下に並び予想が表示される。
追記 2011/04/24
並び予想を出してないのは2場のみになった。
追記 2011/07/06
並び予想を出してないのは熊本1場のみになった。
追記 2012/07/07
熊本も並び予想が出るようになった(コメント参照)。
3連単最強論の例外
3連単は最も有利な賭け式だ - 競輪雑考で最初に書いてその後も再三述べているように、より多くの選択肢を与える賭けが予想能力の高い者にとって有利になり、従って競輪では3連単が最も勝つチャンスがある賭け式だと私は考えている。しかし、これには例外があり3連単以外の車券を買うことが儲ける目的において合理的な場合がある。
部分的な予想能力の欠如
3連単が有利になるのは予想能力が平均より高い者である。この能力が一部だけ劣っている場合、3連単が有利にならないことがある。例えば、元エントリでも書いたが、1、2着を予想する能力は高いが3着を予想するのが下手な者は3着を選ぶことで損をする。この場合は3着の選択を放棄して2車単を買った方が良い。
別の例で、3着までに入る3選手を選別することは自信を持ってできるが、その順番が分からない場合は3連複を買った方が良い。これは前の例よりありそうな気がする。
リスク分散と賭け金の単位
あるレースに100枚賭けるとする。儲かると判断した目はf1、f2、f3の3つある。f1が最も有力、すなわち最も高い回収率が期待できるとする。f2、f3はf1には回収率で劣るものの100%以上は期待できるとする。このとき3つの目にどう資金の100枚を配分するのが良いだろうか。
期待回収率を最大にするのはf1に100枚全て賭けることで、これは自明である。それでは、f2、f3に賭ける意味はないかと言えばそうでない。f1以外の目も買うとf1だけを買う場合に比べて期待回収率は下がるが、的中率は上がる。もし同じような賭を長期に渡って何回もやったら、的中率の高い方がより早く期待される回収率に収束する。確実に儲けるにはこちらの方が都合が良い。だから、回収率を下げてでも的中率を上げるためにf2、f3も買いたいと考える者もいるだろう。例えば、f1=70枚、f2=25枚、f3=5枚という具合に。以上が押え車券を買うことの合理的な理由であり、投資におけるポートフォリオ理論と本質的に同じ考え方である。
このように、1つのレースで複数の目を買うことが一般に行われるが、そのレースに投ずる賭け金が少ないと、賭け金の最小単位の制限のため、複数の目に割り振る賭け金を所望の比率にできない問題が生じる。上の例で全体で5枚賭けるとすると、f1=3.5枚、f2=1.25枚、f3=0.25枚とはできないので近似的にf1=3枚、f2=1枚、f3=1枚などとするしかない。
買いたい目が多数あると3連単だけでは所望の比率に近似することが難しくなるが、2車単を使うとうまくいく場合がある。例えば3連単で1-2-34567、2-1-34567の10点を10枚買いたいとき、1-2-3、2-1-3を3枚づつ、1-2、2-1を2枚づつ買う。
リスクを抑えるため複数の目に分散して賭けたい(簡単に言うと押え車券を買いたい)場合、3連単以外の賭け式の車券が有効なことがある。