花月園競輪廃止は冷静に受け止めるべき

花月園競輪が2010年3月で廃止になることが決まった。個人としてはこれは都合が良くない。多くのレースが行われることは、選択肢が多くなり勝つチャンスが広がること、多くの賭けを行うことによってリスク分散ができることのメリットがある。ある競輪場が廃止になるとその分レース数が少なくなるだろうから、今回は1場分なので影響は小さいが、このメリットが減少する。

また、心情的には悲しい。かつてよく通っていた西宮/甲子園がなくなった経験から、花月園をホームにしている客には大いに同情する。

しかし、競輪をビジネスとして見た場合、競輪場が減っていくのは必然であり必ずしも悪いことではないと私は思う。利益が出る記念以上の開催で、本場以外の売上げが大半を占める現状では、レースの供給数、競輪場数、選手数が明らかに過剰である。すなわちもっと少ない供給態勢で同じくらいの利益が得られる。これは素朴な競輪経営論 - 競輪雑考で書いた。

競輪場が少なくなっていくことはそれほど困ったことではない。むしろこれを危機だと煽ってリスクの高い無理な施策が行われ自爆してしまう方が心配だ*1。エンターテインメントとしてのギャンブルはまだまだ可能性があり、そのギャンブルを行う貴重な権利を持っている競輪は発展していくだろう。今衰退したように見えるのは現状に合わなくなった古い制度を引きずっているからに過ぎない。

*1:確たる根拠も示さず自分の主張が実現されないと競輪が終わりになると言う人には注意